エピローグ
その後の捜査で、野上は大沢殺しを遂に認めた。野上はやはり、「ばたやん」の貯えだけでなく、数千万にも及ぶ借金を「ばたやん」にもたらしてしまい、そのことを大沢に激しく非難され、野上は逆上してしまった。そんな野上は、日頃から野上の胸に蓄積していた大沢に対する不満が爆発し、野上の車の中で大沢を絞殺したのだ。そして、天狗山の山頂に大沢の遺体を遺棄したのだ。何故、天狗山山頂に遺棄したかというと、大沢の高校時代の森という男が大沢に嫌がらせをしていたということを、野上は大沢から耳にしていた。そんな森の綽名が〝てんぐ〟だということも大沢から耳にしていたので、森が大沢を殺したと思わせる小細工を野上は思いつき、実行したのである!
また、長倉の死の真相は依然として明らかにはならなかった。
だが、今までの捜査から、やはり長倉は何らかの手違いで青酸を飲んでしまい、その結果、長倉の死となったで、長倉の事件は処理されることとなりそうであった。
(終わり)
この作品はフィクションであり、実在する人物、団体とは一切関係ありません。また、風景や建造物などが、実際の状況とは多少異なってることをご了解ください。