長編小説 


 題名  概要
1 幻のクリスマス 牧歌的風景の似合う大高村に大手化学会社の工場が建設された。川魚が釣れなくなったのはその為か。権力に闘いを挑もうとする男たちの闘いを描く問題作。
2 レンゲソウ レンゲソウ畑にユートピアを見出した純朴な子供たちの生き様を描く異色作。
3 地獄から使者 日本で最初に国立公園に指定された雲仙で、他殺体が相次いで発見された。江戸時代に熱湯を浴びせられ殺された清七の呪いなのか。冒険、推理、エロス的描写が含まれた軽快なエンターテインメント。
4 殺人ゲーム 親が優秀でも、子供がその血を受け継ぐとは限らない。日下部家は父親が銀行の支店長だったのに、三人の息子はぐうたら息子だった。さて、三人のぐうたら息子は何を仕出かそうとしてるのか。登場人物が迷路のように複雑に絡み合う渾身の力作。
5 似た者同士殺人事件 同姓同名異人は数多い。田中一郎は田中一郎という有り触れた名前の持ち主であった為に、奇妙な事件に巻き込まれてしまう。
6 大沼公園殺人事件 新日本三景の一つに讃えられてる大沼湖の小島で男の死体が発見され、その後、不可解な事件が立て続けに発生した。その昔、アイヌ娘を殺した為にアイヌが蜂起し、大沼に逃がれて自害した相原周防守季胤の悲劇が現代に蘇ったのか。
7 札幌・小樽殺人事件 札幌のシンボルである大通公園で、男の変死体が発見された。身元はすぐに明らかになったが、その後の捜査は進まない。そんな警察の捜査を嘲笑うかのように、またしても大通公園のベンチで変死体が発見された。
8 沖縄波の上ビーチ殺人事件 那覇市唯一のパブリックビーチである波の上ビーチで男性の他殺体が発見された。容疑者は三人浮かぶが決め手がない。一方、沖縄市でクラブのホステスをやっていた若い女性が失踪した。女性は嘉手納基地の米兵と付き合っていたという。女性の失踪には米兵が関係してるのか。
葬られた男 学会ではタブー視されている日本ユダヤ同祖論を支持してることが学部長にばれ、強い叱責を受けたN大教授の国松重秀は、その夜、銀座のクラブで憂さ晴らしをしたが、その帰りに菊川秀明と偶然に出会ってしまった。秀明は重秀の父の徳三がバーのホステスを手込めにした結果生まれた重秀の異母弟で、国松家の悩みのタネであった。その秀明が重秀にとんでもないことを言い出し、その結果、重秀はとんでもない災難に巻き込まれてしまった。
10 八重山諸島殺人事件 学生時代の思い出として、八重山諸島に旅立った中上貫太郎は、竹富島のコンドイビーチで奇妙な婦人と出会う。婦人は何と貫太郎のことを自らの息子の義人だと主張したのだ。そんな婦人のことを相手にするのが馬鹿らしくなり、貫太郎は婦人の許を逃げるように後にしたが、帰宅後、両親にその婦人のことを笑いながら話した.すると、両親の表情は一気に強張ったのだ。ライトブルーに煌めく八重山諸島の海で、無垢な人たちが次から次へと死んで行く。一体何が、彼らに死をもたらしたのか。ヒューマニズム溢れる秀作。
11 阿寒に消えた老人 一人暮らしの資産家村木藤次郎の元に宝石店のセールスレディとして訪れた岡野富子はやがて親しい関係となり阿寒へと旅立つ。だが、村木は阿寒湖の桟橋から落下し死んでしまう。富子が故意に村木を阿寒湖に落とし殺したのだ。単なる金目当ての殺人だったのか?



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